2番目の扉

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扉を開けると… そこは綺麗な黄色の部屋でなにも無かった。 『………』 僕はキョロキョロと辺りを見渡す。 すると、部屋の隅に何かがあった。 『……?』 からだは淡いピンク色で耳が長い。 僕はしゃがんでそれをつついた。 『僕とは違う姿だ。君は生き物?君も人間?』 『君は……何?』 返事は無い。 ずっと僕はそれを見ていた。 見ていると…… 「あんまりジロジロ見ないでくれよ。恥ずかしいなぁ…」 『わ!…。』 少し驚いてしまった… 『君は何?』 僕は聞いた。 「俺?…俺はメイ。」 『僕はポロ。君は人間?』 「俺はウサギのヌイグルミ」 メイは立ち上がった。 『ウサギのヌイグルミ?それは生き物?』 「俺は生き物じゃ無い。兎は生き物だけど……俺はウサギのヌイグルミ。」 メイは僕に近付いて言った。 「俺はヌイグルミという物体だ。人間に作られこの世に生を受けた。」 僕は新しい知識を身に付けた。 心があるのは人間だけじゃないんだ。 物にも…心があるんだ。
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