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扉を開けると…
そこは綺麗な黄色の部屋でなにも無かった。
『………』
僕はキョロキョロと辺りを見渡す。
すると、部屋の隅に何かがあった。
『……?』
からだは淡いピンク色で耳が長い。
僕はしゃがんでそれをつついた。
『僕とは違う姿だ。君は生き物?君も人間?』
『君は……何?』
返事は無い。
ずっと僕はそれを見ていた。
見ていると……
「あんまりジロジロ見ないでくれよ。恥ずかしいなぁ…」
『わ!…。』
少し驚いてしまった…
『君は何?』
僕は聞いた。
「俺?…俺はメイ。」
『僕はポロ。君は人間?』
「俺はウサギのヌイグルミ」
メイは立ち上がった。
『ウサギのヌイグルミ?それは生き物?』
「俺は生き物じゃ無い。兎は生き物だけど……俺はウサギのヌイグルミ。」
メイは僕に近付いて言った。
「俺はヌイグルミという物体だ。人間に作られこの世に生を受けた。」
僕は新しい知識を身に付けた。
心があるのは人間だけじゃないんだ。
物にも…心があるんだ。
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