1番目の扉

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「ねぇ、ポロ?」 『何?』 「ポロは何処からきたの?」 僕は自分が入ってきた扉を指差した。 『僕はあの扉の向こうからきた。』 「え?ポロ…扉なんて無いけど…」 ライは扉なんて無いと言った。でも、僕には見えるし、僕があの扉から入ってきたのは事実だ。 『見えないのなら、仕方ないね。』 『僕はただ、知らない事を知りたくて…ずっと一人で退屈だったから、探険しに来たんだ。』 『出て行けと言うなら今すぐ出て行くよ。』 僕は少しライから離れた。 「行かないで…。」 ライが寂しそうな声で言った。 「私、もうすぐ消えちゃうから…最後まで一緒にいて欲しいなぁ…。」 僕はライに一歩近付いた。 『なぜ消えちゃうの?』僕は首をかしげた。 「私ね、病気なんだ。もぅ治らないの。今、病院で入院してるの。」 「多分…今日が最後の日なの。」
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