1番目の扉

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1番目の扉

さて、どの扉に入ろうかな。 一番端っこにある扉から入ろう。 ガチャ。 扉はゆっくり開いた。 扉の向こうは……… 『……。外?それとも…ここは部屋?』 「あなた、だぁれ?」 『うわぁ!!』 後ろから突然声をかけられた。 心臓がバクバクする… 「そんなにビックリしなくても…。」 ビックリ?なるほど…これはビックリというのか… いや、それより今僕の目の前にいるものはなんだろう? 『君は生き物?』 「見たら分かるでしょ?あなたと同じ人間だよ。」 『人間?僕は人間という生物なのか?』 「なんだか不思議な子だね。」 「ねぇ、名前は?」 「私、ライ」 『僕はポロ』 「ポロ、ヨロシクね」 僕の目の前に立つ、「ライ」と名乗る人間は、髪が栗色で、髪が腰の所まであって長い。 『うん。ヨロシク…』 『どうして、そんなに髪をのばしてるの?』 「え?それは髪をのばしたいからだよ。髪は女の命、とも言うでしょ?」 「そりゃ、女の子でも髪が短い子もいるけど…」 『女?君は女なの?』 「男の子に見えるかな?」 『じゃあ僕も女なの?』 「どうみてもポロは男の子だよ。」 『僕は男なのか。』 僕は新しい知識を得た。生き物には男と女、二種類あるという事を。 「ポロって不思議な子だね。ふふっ♪」 『……。』 僕は周りを見渡した。
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