2-1 おじいちゃんがくれた奇跡

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 それから間もなくのこと。すでにお医者さんが宣告した三才の誕生日を過ぎ、立ちあがれる気配すらなかった私が突然ひょっこりと立ちあがり、よちよちと歩くことができるようになったのは――    その瞬間は両親はたまたま目を離していたみたいで、目を向けるとつかまり立ちしている私がいて、とてもびっくりして喜んだようです。親戚の誰かが、「これは亡くなったおじぃちゃんが奇跡をくれたんだね」と言いました。    私は今も何となく、守護霊は間違いなく「新幹線じぃちゃん」こと祖父ではないか、と信じています。高校生のとき、また祖母が他界しますが、祖母も時々、守ってくれてると思う気がする感覚がありますが、これは後のこと。私の生命運の強さはこの後さまざまな出来事でも証明されますが、何か守られた力としか思えないからです。    ちなみに祖父はとてもマメで器用な人だったようです。そんなところも今の私と祖父は似ていると、母は言います。字も似ているみたいですよ。やはり、微かな記憶しかない「新幹線じぃちゃん」ですが、いつも私とともに、いるのかもしれません。
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