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「ねぇ。カイル、本当に大丈夫なのよね?」
「あぁ、済まない。大丈夫だ。そんな事より、今朝はいつも通り私室の場所を変えてもらったな?」
ティリスの言葉でようやく笑うのを止めた彼が、すぐに真面目な声で続ける。
それにティリスが頷くと、彼は満足そうな表情になった。
魔法石を使うタイミングも重要であるので、ティリスとの連携は大事な部分だ。
ここをミスする訳にはいかないため、入念なチェックは欠かせない。
そうしてしばらく沈黙を保ってから立ち上がり、窓の方へと歩み寄るとシュトルツの部屋がある方を眺めてから言った。
「今晩、やはり俺は出席を遠慮する事になった。だからティーに、事前に少し伝えておこうと思ってね」
「何を?」
その言葉にいっそう不安を覚えたのか、ティリスはいつもなら絶対に見せない、今にも泣きそうな顔になりながら先を促す。
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