契約関係(若者の憂鬱)

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しかし、エレベーターでの出来事を思い出し、話してやってもいいかな、と思い直した。 自分が知りたい天の過去はそれだけの価値があるような気がしたからだ。 自分とは全然違う人生を歩んでいる中学生の天。 鷺沼はどうして天を自分と似ていると思うのか、それが分かるなら容易いものだと思い始めていた。 それが初めて鷺沼が感じる他人への興味だったと言う事に鷺沼は気付いていなかった。
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