【級友からの告白】

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2年生になり5月も半ばに差し掛かった。 ゴールデンウィークには5つ上の彼氏である龍一が僕を遠方のテーマパークに連れて行ってくれた。 大好きな人と一緒なら何処に行っても楽しい。 まして、地元では出来ないけど… 遠出ならではの公での恋人気分が味わえるのだ。 あくまで控えめにだが… 手を繋いでみたり、腕を組んでみたり… 少しはじゃれあえる。 それが僕にとっては嬉しかった。 楽しいゴールデンウィークなんかあっという間に終わり、またバイトと学校を両立させる毎日。 楽しくないわけじゃないけど… なんか刺激が少ないと言うか… 面白みにかけるのだ。 今日もいつも通り、亮太と学食でお昼を食べながらたわいもない話しをしてる。 最近の亮太の話は加奈子の話ばっかだ。 初体験を済ませてから幾度となく励んでいるらしい。 僕にとってはどうでもいいことだけど… 亮太にとっては大事なことなんだろう。 たんなる惚気にしか聞こえない亮太の話を聞きながらだいぶ上達した僕手作りの弁当を食べる。 あっ、今度ドライブ行くときは龍一にも食べさせてあげよっかな? 亮太の話は半分以上、僕の耳には入ってこない。 常に龍一のことを考えてるからだろうか? 「蓮!話し聞いてるのかよぉ!!」 返事をしない僕に亮太が膨れている。 「ゴメン…。聞いてなかったw」 「なんだよぉ!」 そうこうしていると孝太が僕たちの座ってるできの方へやってきた。 いつにもなく真剣な顔をしている。 何かあったのかな? どうしたんだろ? 4月から同じクラスになりそんなに期間は経ってないが孝太とはかなり仲が良かったので少し心配になった。 孝太は僕たちの前にくると… 少し黙っていたが僕に話しかけてきた。 「蓮、ちょっと話があるんだけど…時間いいかな?」 「どうしたのぉ?別にいいけど…。」 既に弁当もたいらげて亮太との話にも飽きてたとこなので… 僕は軽く返事をした。 「ごめんな相場!ちょっと蓮借りる。」 まるで僕が亮太のものみたいに例えながら孝太は亮太に謝ると僕を学食から連れ出した。
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