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僕は『椎名 蓮』某アパレルメーカーのショップで勤務するどこにでもいるような人間。
性別はたぶん男…
男だと思う…
男なんじゃないかな？
歳は今年27歳になったばかり。
周りの人間と比べてちょっと違うと言えば…
僕が魅力を感じる相手が異性ではなく同性と言うことだけ？
そう、僕は『ゲイ』と呼ばれる部類の人間らしい。
いつものように僕は仕事を終えて、珍しくバイトの神藤を誘うと居酒屋で食事を済ませ、一人住まいのアパートに戻った。
１DKの狭い部屋が僕の城だ。
寝室兼リビングには最近購入した真新しいパソコンが鎮座している。
僕はそのパソコンと今向き合っていた。
早く終わらせたい自分の管理するホームページの更新が中々進まないからである。
ふぅ…
煙草に火をつけ僕は誰かに呼ばれた気がして…
ため息を一つついた。
また過去の僕が僕を呼んでいる。
そして僕の手は完全に止まった。
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