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「蓮!おっはぁ!!」
駅から学校に向かう通学路で後ろから走って来て背中を叩きながら挨拶してくるのは幼馴染の亮太だった。
「あっ!亮太、おっはぁ!!」
亮太とは幼稚園の頃からの腐れ縁である。
進学した公立の高校まで一緒なんだから…
もしかしたら切っても切れない何かの縁で繋がってるのかもしれない。
亮太も僕も無事、学年末テストをパスして進級!
高校2年生になることが出来た。
「亮太、今日は遅かったんだね?」
いつも同じ電車で学校に登校するのに、今日は何故か駅構内でも電車の中でも亮太を見ることはなかったのだ。
「あぁ俺、今日はホテルから登校なんだ♪」
ん?何??
「なんかあったの?」
意味がわからなかったので聞いてみる。
「昨日、加奈子と遊んでたんだけど終電逃しちゃってさ!それでラブホに泊まっちゃった♪」
なんだ…そう言う事か…
幼馴染の夜の営みに全くと言えば嘘になるかもしれないが…
しいて興味はない。
「ふ~ん。」
「あれ?興味なさげだね!蓮くん」
僕の顔を覗き込みながら亮太が聞いてくる。
「ちゃんと家に連絡入れたの?またおばさんに怒られるんじゃない?」
亮太が求めていただろう答えとは違う事を話す僕はひねくれてるのだろうか?
きっと事情が事情ではあるけれど…
ホテルで亮太と加奈子の間に何があったか聞いて欲しいのである。
まぁ、この年頃の男子と言えば…
女・エロビ・セックスってのが学校での話題の中心なのだからしょうがないと言えばしょうがない。
亮太は根掘り葉掘り聞いて欲しそうな顔で僕を見つめている。
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