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どこかで聞いたセクシーヴォイス。
だけど、その前に知らない男の人に話しかけられて心臓はバックバク。
あまり男の人とは話さないあたしは、免疫がまるでない。
それに加え、影で伝わる背の高さが心拍数を上げる。
「ゆ、夢ちゃんはまだトイレですっ!!」
「クス、君に声かけたんだけどな……。
顔、上げてくんない?」
耳元で囁かれると背筋がぞくりと疼いた。
破壊力のある声に、あたしは一層縮こまってしまう。
「………っ」
そのまま黙って俯いていると声の主さんは少しため息をつき
「じゃあ、無理やり上げさせてあげる」
あたしの顎に手を添え、くいっと顔を上げさせた。
否が応でも上を向いた目に飛び込んできた、「非現実的」なものに、あたしは絶句してしまった。
「……っ!!!!!!!!」
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