PURE WHITE

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「え？」

しまった！
触れちゃいけなかったかな…？

私の心配をよそに、一拍おいて、伊原くんが答えた。

「…まだ、忘れられないんだ」

そう言って、伊原くんは寂しげに遠くを見つめる。
横顔に哀愁の色が浮かんでいた。
私は黙って伊原くんを見上げた。