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「ねぇ、本当に遅刻しちゃうから起きようよ」
「分かった、これより先は次の休日まで取って置く。だからその代わりにキスしてくれ」
「えー!?」
またもや無茶振りをしてくる。
「なんだ、それも嫌なのか?」
だからそんな風に拗ねないで欲しい。
「……嫌じゃないです」
「そう言う正直な理樹君が私は好きだよ。それじゃあ、ほら」
そう言うと唯湖さんは目を閉じた。
「「んっ」」
「これでいい?」
「ああ、合格だ」
どうやら今度こそ本当に起きてくれるようでほっとする。
「さて、理樹君今から着替えるから外に出ていてくれないか?別に『唯湖さんの生着替えだうへへへ』と言いながら見ていても、私は一向に構わないぞ?」
「いやいやいや僕は物凄く構うから、外に出てるからすぐ来てよ?」
「はっはっはっ」
この後は何事も無く二人一緒に登校した。
翌日、本当に来ヶ谷さんが起こしに来てまた騒ぎになるんだけどそれはまた別のお話。
また次の休日唯湖さんの言った通りになったのもまた別のお話。
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