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私は伸治と夕食を食べながら、舅と話した事を話した。
「そうか・・・また年下か。心配だな。」
「でも私達やお義父さんが何を言っても、真美子さんが決めた以上何も言えないよ。」
「そうだよな・・・しかしどんな奴なんだろう?」
「おとなしそうな人とは言ってたけどね。」
「そういう奴に限って裏があるんだよ、だから心配なんだよ。」
「なるほど、でもパパみたいに裏表なしにおバカキャラにも困るがね。」
私は茶化すようにそう言った。
いよいよ義妹の顔見せの食事会の当日がきた。
伸治と私は礼服を着て舅もスーツを着てきたが、義妹はジーンズ姿という姿だった。
そして何より驚いたのは相手の男性の母親の姿だった。何とヒョウ柄のシャツという結婚の顔見せとは思えない、チャラチャラした姿だったからだ。
舅と私達はあまりの衝撃に固まってしまった。私達は義妹の面子を潰さないように、きちんと礼服を着て敬意を表しているのに向こうの両親にはそんな様子は全くなかったからだ。
私達3人が唖然としている中、食事が運ばれそれぞれ挨拶をした。
私も慣れない場ながら義姉として、丁重に挨拶したが既に向こうの両親はお酒が入っており挨拶どころではなかった。
(何だ、これは・・・これが結婚式代わりとは。まるでただの飲み会じゃない。)
私は向かいに座る相手の両親にお酌をし、気遣いながらも何とも言えない気持ちになっていた。
何の為に私達は礼服を着てきちんとしてきたのか、まるでバカらしく思えてきた。
食事会が終わり、私達が帰ろうとすると義妹が
「お兄ちゃん達、時間ある?話があるのよ。」
と言ってきた。そして義妹夫婦と私達夫婦は喫茶店でお茶を飲みながら、話を始めた時義妹が意外な事を言い出した。
「私が彼と結婚したのは、彼をお母さんからひき離したかったからよ。」
伸治と私はただただ驚くしかなかった。
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