第45章 上司4人との論戦

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前章より少し時間は遡るが、伸治が会社で転落事故を起こした。 当時伸治はチタンを製造する大手企業に勤務していた、その為改善提案等も毎月出さなければならず伸治にはアイデアが浮かばず私がアイデアを出す始末だった。 ある日伸治は高所作業をする事になった。しかしいつも利用しているフックのついた梯子が壊れていて、安定性のない一般の梯子を使って作業していた。 その作業中に梯子が床を滑り落ち、伸治は3メートル下に梯子と一緒に落ちてしまったのだ。 そこで上司は病院に連れて行かず、伸治もまた病院に行きたいとも言わず仕事をして定時までこなしてしまった。 そして帰ってきたら、会社で事故を起こしたと私に話し 「胸が痛い」 と訴えた。私は怒って 「どうしてすぐに病院行かせろと言わないのよ、これは明らかに労災じゃない!!」 「だって言いにくかったから・・・・・・・。」 「そういう問題じゃないんだよ、ケガした以上診察受けないと。」 そう言うと伸治に上司に電話をさせて、翌日病院に行くと言わせた。 すると上司は産業医の病院でないと労災は認められないと言い、上司に連れられ病院に行く事になった。 翌日私は伸治に1人で行くように伝えたが、伸治は私にもついてきてと言って聞かないので私もしぶしぶ一緒に行った。 診察の結果、骨折はないものの打撲しているので10日の安静という診断を受けた。 診断書を書いてもらい上司に渡して帰ろうとすると、上司のリーダーが 「会社に行って欲しいんだよ、専務が話があるって。」 と言いだした。私が 「私はどうしたらいいんです?」 と言うと 「奥さんも一緒で大丈夫ですよ。」 と言うので、伸治と一緒に会社に行くはめになってしまった。 会社はとても広くビックリしたが、すぐに私達は会議室に通された。そして専務達が来るのを待っていた。
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