第46章 別居してわかったもの

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私から携帯電話を取り上げた父は、いきなり伸治に怒鳴り始めた。 「お前娘だけじゃなく、よくも俺達まで騙したな!これまで娘がどれだけお前のせいで苦労していると思ってるんだ!仕事の事なんて夫婦の間で一番ウソをついてはいけない話なんだぞ、それがわかってないだろバカ野郎!!」 伸治は 「いや、それはですねお義父さん・・・・・・・。」 父はもう怒りの頂点に達していたので、もはや伸治の弁解など聞く耳を持っていなかった。 「お前にお義父さん呼ばわりされたくねぇよ!お前みたいなバカ初めて見たわ、それで家庭が築けると思ってるのか!!」 延々と父の怒りは爆発し続け、完全に暴走していた。 母と私は何も言う事はしなかった、言って耳を貸す性格じゃない事は私達が一番よくわかっているからだ。 「うちに迎えに来ても、絶対娘に会わせないし顔面に塩まいてやるから覚悟しとけ!!」 怒鳴り続ける事約1時間、ようやく電話を切った。 それでも怒りは収まらず、 「あのバカ野郎、本当に頭にくるわ!今度会ったらただではおかないぞ。」 母が出したお茶を飲みながら、父はしばらくぶちギレ状態だった。 こういう時に父に何か言うのは逆効果なので、私はアスカを連れて自室に入った。 アスカも父があまりに大声で怒鳴ったので、耳をぺしゃんこにして怯えていた。 「アスカ、大丈夫よ。もうおじいちゃん怒らないからね。」 アスカを抱っこしてなだめながら、もう結婚生活は難しいだろうと私はそう覚悟していた。 そしてそれがお互いの為かも知れないと思っていたのだ。
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