501人が本棚に入れています
本棚に追加
その後、ご飯を食べ終えた俺達は食堂でしばらく話し、昼休みが終わる頃にそれぞれの教室に戻った。
流石にもう今日は授業を聞く気になれず、また窓の外を見ている事にした。
…外のグラウンドには、三年生の証である赤色のジャージに身を包んだ生徒がたくさんいた。
その時オレは……たくさんいる生徒の中から……たった一人の女生徒を見つけた。
そして俺は…その女生徒から目を離す事が出来なくなった……。
確かに、その女生徒は美しかった…。
そんなにハッキリと見えているわけではないが、
綺麗だ。
それは凄く分かった。
整った顔に、枯れ葉色の長い髪をポニーテールにしていて、遠目から見ても分かるぐらいスタイルがよかった。
…『清楚』その言葉を絵に描いた様な女生徒だった。
ただ綺麗なだけではなく、俺の中に彼女の姿が刻まれた…。
そんな感覚を感じた…。
俺は、ボケーッとその子を見ていた。
すると、不意に彼女もこっちを向く。
一瞬…本当は何秒もたっていないだろうが、俺には世界が止まったかのように感じた。
…俺は自分の顔が真っ赤になるのを感じ、慌てて顔をそむけた。
.
最初のコメントを投稿しよう!