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「好きです!…ずっと…ずっと気になっていました!…私と付き合って下さい!!。」
日が暮れかけ茜色に染まる世界の中、そこには俺と彼女しか居なかった。
あれほど冷たい風が吹き付けていたのに、今は風さえ遠慮したかのように消えていた。
全ての音が止まり、自分の心臓の音しかしていない。そんな感じだった。
目の前の少女は、俺に告白したきり下を向いて動かない。
時折上目づかいでちらちら見てくる所が……とてもかわいらしかった。
『好き』
初めて言われたその単語は、俺の中から消えずに何度も流れている。
そして……俺は気合いを入れ、彼女に返事をするため口を開けた…。
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