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命は花に似ている
花は咲くために一生懸命になる
一つの周りに三本の薔薇があった
きらきら輝く真っ赤な三本の薔薇だった
三本の薔薇は一つを守っていた
鋭い刺で守っていた
三本の薔薇は何かに切られた
一つの周りには真っ赤な花びらが散っていた
一つから雫が垂れた
一つは思った
この雫で三本は元気にならないかと
三本の薔薇はただ枯れていった
一つは真っ赤な花びらの上で三本の刺の生えた茎を抱きしめた
一つから雫はなくなった
一つは三本の茎を胸に抱きなから
僕の命をあげるから輝いてと願った
一つは見ている事しか出来なかった
一つはふと思った
自分はどうなのかと
周りを見渡すと
一つから垂れた雫が水溜まりになっていた
一つは覗いた
自分は
枯れかかっていた
輝いてなどいなかった
一つの抱いている三本の茎はきらきらと輝いていた
一つは放った
あぁ
自分は生きながら
死んでいた
三本の薔薇は
死にながらも生きていたと
一つはただただ悲しくなった
三本の薔薇が守ってくれたのに
自分は輝けなかったと
一つは思った
僕は彼らの分まで
輝かなければならないと
一つは一生懸命になった
一つは一生懸命輝こうとした
長い長い時間がたった
一つは輝く真紅の薔薇になった
真紅の薔薇の周りには
輝く光りが散らばっていた
まるで
その薔薇を守り
輝きを増加させるかのように
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