一遍した世界

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朝からうるさいなぁ…。 そんな事を考えながらバス停に並び始めると隣にいた人が腕にしていた時計に目をやる。その瞬間男性が持っていたバッグが当たる。 「あ、すみません」 「あ、いえ…」 見上げると男性はグレーのスーツに身を包みメガネをしていた。サラサラの髪はサイドだけワックスで固められていて男の人にしてはきれいな肌。思わず見とれてしまった。 「あの…何か?」 「え!?あ…いえ」 慌ててうつむいてしまう。
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