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『本日はご来園下さり誠に有難う御座います。間も無く、閉園のお時間となりました。お帰りの際にはお忘れ物の無いよう、お願い申し上げます――・・・』
動物園中に響き渡る閉園のアナウンス。
時刻はもう、7時過ぎてて、太陽はまったく見えなかった。
「勇矢、ごめんね・・・・」
「・・・・何・・で・・・?」
「・・・動物、全部見れなくて・・・・」
手を繋ぎながら、動物園を出る俺と勇矢。
アレから結局俺達は何度も抱き合っちゃって・・・・気がつけばこんな時刻に・・・ははは・・・
つか・・俺が大体求めちゃって・・・結局動物見れなかったし・・・
勇矢に悪い事しちゃったな・・・・・
しゅんと、俯けば俺の頭を勇矢の大きな手がポンポンと軽く叩く。
見上げればそこにはふわりと微笑んでる勇矢の姿があって・・・
「・・・・今日は・・・凄く、良かった・・・」
「・・勇矢・・・・」
「・・・また・・行こう・・・ね?・・・」
「・・・・ッうんッ!!・・また絶対行こうッ!!」
勇矢がそう言ってくれたから、俺は凄く嬉しくて勇矢の手を思いっきり握り返した。
すると勇矢もぎゅっと握り返してくれてお互い見つめて笑い合う。
へへへ・・・あーあ、俺って本当、幸せモンだよねーvv
って、周りに自慢したくなるぐらい俺は今すんげー幸せだ。
「勇矢、これからもずっと一緒だぞ?」
「・・・・(コクン)・・・・」
手を繋いだままブラブラと揺らしながら俺達は仲良く自分のマンションへ帰って行った。
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