番外編8

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そう幸せを噛み締めてると麗慈君があっと思い出したように声を出してテレビのリモコンを取ってテレビに電源を入れた。 あ、そうそう。 実は俺の提案で生徒会室にテレビを導入しようって事になって今年から生徒会室にテレビが設置されたんだ。 まぁそんな事はどうでもいいけど・・・こんな時に麗ちゃんったらテレビですか・・・ まぁでもしょうがない。この時間は目覚めちゃったテレビのニュースの時間だもんね。 麗慈君は朝早く学校に出るから、ニュースなんて見ても見れない状態だったらしく、今回のテレビ導入の件に彼は大いに賛成してくれたんだ。 テレビが導入された日から、麗ちゃんは嬉しそうに同じ時間にテレビつけてニュース見てるんだけど・・・ 「麗慈君・・またニュースー?」 「いいじゃないですか。高校三年にもなるんです。惷君もしっかり世の中の情報を知っておかなくてはなりませんよ?」 「ん~・・・そうだけどさー・・・って・・・あ・・・」 「?・・どうかなさいましたか?」 つまらなそうにニュースの画面を見ていた俺は思わずそう叫んでしまった。 麗慈君も俺のその表情を見てテレビ画面に向き直る。 画面には女のアナウンサーと、そのバックには・・・俺と勇矢が昨日行った動物園・・・・・ッ!!!? 『昨日、東京都の○×動物園で、男女十数人が次々と倒れるという事件がありました。』 や・・やっぱりだ・・・昨日行った動物園に間違いない・・・  
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