昔の話【前編】

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「それより、どうする?ロイドが起きないと学園には戻れないけど」 「そうだね」 二人は、考え 「だったら、ピクニックに行かない?」 「ピクニック?」 「だって、家に居てもロイドの邪魔になる気がするし。昨日の騒ぎで、村の人達は寝てるから」 ちなみに今は、昼前です 「そうだな。畑仕事しても意味ないし、行くか」 「じゃあ私、お弁当作るね」 ミリアは、台所まで急いでいった 「じゃあ、俺は…」 ロキは、ミリアが台所に行ったのを確認し 「傷を癒すかな」 そう言うとロキは、座禅を組み瞑想を始めた 実は、ロキも傷が完全には癒えていなかった。正確に言えば、傷ではなく精神であるが、これはミスティスが物質だけではなく精神も斬る為である ロキは、普段は人間の体に具現化し、血なども出るが、あくまでもロキは精神体であり、血に見えるのも体を構成する精神エネルギーである ロエルとの戦いで精神が減り、今は人間の体を維持するのも大変な程に衰弱しているのである ロキは、ミリアが居ないうちに瞑想する事により精神を癒そうとしているのだ ミリアに隠れてやるのは、心配させないためと、ロキのプライドが許さない(情けない+恥ずかしい)からだ 一応、ロキにも魔神としての誇りはある
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