昔の話【前編】

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「ねぇ、ロキ。聞きたいことがあるんだけどいい?」 「なに?」 「もしよかったら、ロキの前の主人だった人の事を教えてもらえないかな? 私は、彼女のようになにも出来ないけど、それでも何かしたいの だから、彼女の事を聞いて、自分にも出来る事を見つけたいの」 ミリアの声は、何かに縋るような声だった。ミリアは、この前の事で何も出来なかった自分が、嫌で仕方なかった 「たぶん、参考にならないと思うけど…それでもいい?」 「うん」 ミリアは、揺らぎのない目でロキを見た 「そうだな…どこから話すかな…」 ロキは、果てなく広がる空を見ながら、懐かしむように話し始めた ここから~回想~に入ります 時代は、ロキがまだ魔王にすらなっていない、まだ若い魔族の頃の話になります
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