円滑系の従者

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現代では、通信機器の発展で一見コミュニケーションの機会が増加、自由化しているように見える。 しかし、通信機器によるコミュニケーションは通信、即ち情報交換であって“対話”ではない。 機器を媒介にして行うコミュニティでは、相手を窺うことができないからだ。 相手の表情、仕草、声質の変化など──。 それらを直に読み取り、臨機応変に対応することが相手を窺うということであり、本当の意味でのコミュニケーションで、“対話”であるのだ。 そして、“対話”はコミュニケーション能力を形成、または強化し、社会での人としての生、社会的人格をも形成する。 つまり、社会はコミュニケーション能力を必要とし、また、コミュニケーション能力も社会を必要としているのである。 互いに切っても切り離せない関係なのだ。それは当然の事であるといえよう。
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