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「だって俺と有華の仲じゃん♪」
「よ・び・す・て・に・す・る・な」
まったく鳥肌が立つ。
「でも昔のままだと仲が進展したって感じしないじゃん 俺これから有華って呼ぶね♪」
や~め~ろ~。
私はそれだけでも限界を超えているというのに藤木はさらに高度なことを要求してきた。
「だから、俺のことは祐気って呼んでね♪」
「無理だ」
私は即答すると藤木は再びチワワのような目で見てきた
この目で見られると少々心が揺らぐ…。
「有華~だめなの?」
チワワのような目だけではなく声まで出してきた。
何もしてないのに罪悪感があおられる。
「有華~お願いだよ」
なんかもう小動物か子供をいじめてる気になってきた。
「その声と目やめてくれ」
「だったら祐気ってよんでよ~」
「っっっっっっっっ分かった読んでやるからやめろ」
あぁ何か前にもあったような気がするこんなこと…。
「じゃあ呼んで♪」
「なぜ呼ぶことが無いのに呼ばなくてはいけない」
「俺が読んでほしいから」
この何様俺様が~~~~~
「祐気……これでいいんだろ」
私は相手に聞こえるかどうかぐらいの声で呼んだ精一杯の抵抗だった。
「小さいけどまぁいいか…これからはしっかり呼んでね」
そう言うと藤木……じゃなかった祐気は立ち上がった。
「じゃあ俺かえるねノルマ達成したし」
「ノルマ?」
私は思わず聞き返してしまった。
「そう今日のノルマは名前で呼んでもらうこと♪明日も来るからバーイ♪♪」
そういって祐気はドアを開け出て行った。
最後の言葉のせいで固まっている私をおいて。
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