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「ねぇ、有華………」
「なんだ?」
もう食べ終えたのか祐気は私に話しかけてきた。
「ここから見る空ってさ綺麗だよね……。今日はよけい綺麗に見える」
「そうだな……なんで今日はよけいなんだ?」
疑問に思ったことを私は聞いた。
何故なら今日は快晴というわけでもなく普通の晴れの日であったから…。
そうすると、私が思っても見なかった答えが返ってきた。
「だってさ!今日は隣に有華が居るじゃん?だから、全てが綺麗に見えるんだ!」
なんで、この男はそんな恥ずかしい台詞を言えるのであろうか?
馬鹿だからか?
祐気はいえたことが満足なのか目を細め笑っていた。
「 」
祐気は何かを言ったがその言葉は丁度予鈴に重なってしまって聞こえなかった。
「なんて、言ったんだ?
」
「ん~なんでもないよ!」
何を言ったかは分からないが、祐気は私のほうを向かず扉の方を向いていった。
「有華!戻ろう!」
そして、そのままそう言った。
そんな祐気の耳が私には少し赤くなっているように見えた……。
「だから、ずっと隣に居てね……」
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