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―体育館。
校長の話が長すぎる…。
眠くなってきた。
「寝るなっての。」
ちょうどあたしの横に座っている彪俄があたしの頭を軽く叩いた。
「何すんのよ!」
「雛乃が寝ないように起こしてやったんだろーが。…ったく。」
相変わらずのクールさに身を引いた。
あたしは黙ってまた校長の話を聞くしかなかった。
チラッと彪俄の方を見るとダルそうだけどちゃんと話を聞いていた。
不意に視線がぶつかった。
あたしは思わず目をそらした。
彪俄の瞳に吸い込まれちゃう。
あの真っ直ぐな瞳に弱いんだ。
「何、目そらしてんの?」
「べっ、別にー。」
そう流してあたしは前を向いた。
考えれば考えるほど彪俄のことを好きになってしまう。
幼馴染み以上の感情を今、胸に抱きあたしは今日を生きてます。
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