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「やっと帰れるね!」
始業式も終わりHRも終わったから今から下校。
「そうだね!
比嘉梨は今日も彼氏と?」
「うん!
いつも一緒に帰れなくてごめんね!
いつか一緒に帰ろ?そして遊んだりしようよ!」
「気にしなくていいよ。
仲良く帰りなよー。またね!」
あたし達は手を振ってその場を後にした。
比嘉梨は一つ上の先輩と付き合ってる。
先輩を見たことあるけど…比嘉梨にぴったりの彼氏だったな。
あたしもそろそろ帰ろ…。
彪俄、いるかな…?
いるなら一緒に帰りたいな。
あたしは3組のクラスへ向かった。
「あっ、もしかしてひなちゃん!
俺さー
原 瑠威斗(ハラ ルイト)って言うんだけどさ、良かったら仲良くしない?」
教室のドアに寄りかかっていた瑠威斗って人はあたしに気付くなり声をかけてきた。
ひなちゃん、って…。
慣れた人は"ひな"や"ひなちゃん"って呼ぶけど…慣れてない人にそう呼ばれるのは嫌い。
「あの、いきなりひなちゃんはやめてくれない?
しかも何であたしの名前…。
あっ、ところで彪俄いる?」
「いるけど…どっか行ったんじゃないかな。
なら、一緒に待ってようぜ。」
身を乗り出しながらあたしに問いかけてくる瑠威斗。
ちっ、近いって…!
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