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その人……スクエアは、腰を屈めて俺に手を差し出してきた。
俺は、というと……
まだ少し呆然としながらもその手を取り、何とか体を起こすのに成功した。
「王子……?
大丈夫ですか……?」
『ぇ……?
ぁ…、平気…っ…ι//』
どぎまぎしないように気を使うけど、絶対に無理……。
もぅ、色んな意味で俺の心臓は破裂しちゃいそうなんだもん……ι
恥ずかしさとか、変に心地良い声とか……。
……カッコイイ……に分類されるんだろうな、この手の顔は……とか……。
何で俺、こんな事考えるんだろう……とか。
心臓よりも、段々頭が破裂しちゃいそうな不安に駆られながらスクエアを見つめてた。
「お怪我はありませんか……?」
金色の双眼に見つめられながら、コクンと頷くけど……
少し赤面してる……自分で分かるもん。
顔が熱い……
火照ってるだろうな……。
きっと、真っ赤……。
ちょうど差し始めた、あの夕日みたいに……。
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