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未亜紀は手放しでポロポロと涙を零していたのだ。
そのあまりの可愛さに、龍一の胸は高鳴った。
「…のに、初めてだったのに!」
未亜紀は龍一の頬を力いっぱい叩いた。
走り去る未亜紀を龍一は頬を押さえながら、ただ見つめていた。
「やべぇ。真面目に惚れたかも…」
龍一は曇り空を見つめた。
ふと足元を見ると生徒手帳が落ちていた。
「北嶋未亜紀か。」
龍一は突然訪れた恋に切なさを感じていた。
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