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そう、死神は俺の寝起き直後に現れた。背広に七三分け。のっけから口調はめちゃくちゃフレンドリーだ。
「よ、前川直樹!俺は死神!死を司る神だ。まぁいきなりお前の部屋にいたら疑うわな。でも俺は泥棒じゃねぇ。同性愛者でもねぇ。神だ!」
寝起きの俺に奴は意味不明な言動。施錠はしたはず。一体どうやって中に入った?一昔前の1LDKアパートはセキュリティーに難があるがここまで堂々とした不審者に俺は驚きを隠せなかった。
「神って………お前バカか?警察呼んでおしまいだよ。」
「はぁ~、俺がゲーム挑む奴って絶対俺への第一印象悪いし~。お前も例に漏れず最悪だよ。俺が神ってそんな信じられないか?最近死神仲間から貫禄付いたなって専ら評判だぜ?とにかく神様だから。OK?」
「ふざけるな!臭い飯食ってろ!」
「いやぁ。いつだったかな、無闇に人を殺すななんて言った少年がおりまして、願い事の効果は切れてるんだけど今の所は抑えてるんだけど説明下手みたいだから見せなきゃダメか………。」
そう言うと男は急に静かになった。何をするつもりなんだ?
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