-二つの電話-

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続いてうちの電話番号を押す。 ピ、ピ、パ、ポ、パ トゥルルルル 『はい、もしもし。遠藤でございます』 「あ、お母ちゃん?私、紗菜だけど」 『あぁ!紗菜!あんたはもー遅くまでほっつき歩いて!昨日何してたの!?』 …やばい、説教から始まっちゃった。 「サークルの打ち合わせだったの!そんなのいいから、何?話って!同窓会のこと?」 『あーそうそう!同窓会もなんだけどね。こないだばったり芙美ちゃんに会って紗菜に伝えておいてください~って!あの子キレイになったわね~』 …この話長くなる? 「同窓会もって、他にも何かあるの?」 『ん?…そうそう!真美子がね、結婚するの!』 「…えっ」 バクッ 動揺して、思わず受話器を落としそうになる。
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