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(やっぱり…アレは)
グレンは見た事があるのだろうか
光は形を造り剣になる
一般人が見たら魔法だと思うだろう
(アレは……魔術)
魔術
魔法が劣化した術式
(恐らく……投影)
グレンは構え相手の出方を伺う
(だが……)
グレンは思考を中断する
「ガッ」
相手は血を吐き出し苦しみに悶える
すると剣は光となり消え去っていく
相手は胸を抑え苦しみに悶えている
グレンは構えを解かず相手を見据える
如何に武器が無くなろうとグレンにとって危険に代わりは無い
「グレン!」
声がした方向に目をやると親友の顔が目に入った
「ゼロ!」
グレンは構えを解き青年に体を向ける
「無事か?」
「あぁ…俺はな」
グレンは倒れた相手に目をやる
「やはりな…」
「やはり?おい…コイツは誰だ?」
青年は倒れた相手に近寄る
「単なる力の使いすぎだな…コイツの名前はライト…ライト・アーガイル」
グレンは驚いただろう
「アーガイルって…」
「あぁ…かつてこの世を崩壊に導いたとされる咎人の1人だ…」
「マジかよ…あの爺さんは何考えてんだ…」
「グレン…」
「ん…?」
青年は深刻そうにグレンの名を呼ぶ
「コイツは転入生だ」
「分かってるよ…」
「私はコイツを連れて行く」
「分かった…」
青年は相手を抱える
そしてグレンは空を見上げた
「ちっ…嵐になりそうだ」
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