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例えばこの世に魔力が無かったら
俺は朝からそんな事を考えていた
習慣の朝のどうでも良い事を考え頭をほぐした俺はまだ固い制服に袖を通し台所に座っていた
それにしても遅い
母さんは一体何をやっているのだろうか?
母さんは朝食の片付けを済まし部屋にこもっている
大方着ていく服が無くてバタバタしているのだろうか
「母さ~ん?」
「は~い。今行きま~す。」
時計に目をやると時刻は7時半を回っていた
まだまだ余裕だけど
とりあえず急かす
「はいはい。お待たせ」
母さんがやって来た
淡いグレーの服だ
「それじゃあ行きましょうか?」
居間にある一際大きな暖炉の前にやって来て暖炉に粉を掛ける
すると白い焔が燃え上がる
「世界兵士養成訓練学校前」
母さんはそう言うと焔の中に身を投じる
「世界兵士養成訓練学校前」
俺もそう言い目を瞑り焔の中に入った
心地よい風が吹き抜け気分が良くなる
髪が風になびき気持ちが良かった
目を開けると目の前には巨大な門がそびえ立ち門の上には
「世界兵士養成訓練学校」
と書いてあった
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