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「済んだのかね?」
「はい」
「それでは…ようこそ我が学校へ。我が校は君を歓迎するよ。ライト・アーガイル君」
老人は手をこちら側に差し出して来た
俺は差し出して来た手を握る
「こちらこそ……」
そして頭を下げる
目の前の老人は笑顔を崩さずこちらの手を痛い位に締め付ける
老人は手を離し真顔でこちらを睨む
「さて…君は何故この学校に来たのかね?アーガイル君」
「何故…と言いますと?」
「君は何故この世界兵士養成訓練学校に来たのかね?」
老人は言い直す
「あの…仰ってる意味が分からないんですけど…」
「アーガイル家は何故この学校に来たのかね?」
「なるほど…あの家の話ですか…」
「君の家は「あの家は関係ありません!!」
老人の言葉を遮り意見を押し通す
「君の意志は分かった…」
少しの沈黙が流れる
老人は背中を翻す
そして歩いて行く
俺は着いて行くしかなかった
「もし…」
老人に話し掛ける
「もし?」
「もし名前の通りになってしまったらどうします?」
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