始まりの砲声

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人類が、その増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって600年余りが過ぎた、宇宙世紀0677。 時代は、幾度かの戦乱・動乱を乗り越え、確かな歩みを進めていた。 人類が宇宙の居住地コロニーに移り住んでから、範囲は金星付近まで広がり、地球人口は激減したとはいえ、その分宇宙人口は以前の地球人口と同じくらいまで肥大した。 地球連邦政府は、ここ数十年以上に渡って、コロニーから自治権を剥奪し、地球から圧政を続けていた。 今でもなおジオン公国は、連邦政府との対話を続けているものの、その言葉に耳を傾けようとはしなかった。 そのころ、金星付近のコロニー群『ベネトン』『オークランド』『ソシエテ』『フリータウン』がコロニー連合『プラネットオークス』を結成し、連邦政府に自治権を要求した。 地球連邦政府は決して認めなかったが、金星付近の資源を目的に、当時連邦政府の政治家だった人物が対話の席を設けることで妥協点を探ろうと試みた。しかし、プラネットオークスはその対談が我々の生存に対しての保障の意思がないと判断し、連邦代表護衛艦を次々と破壊し、ついには代表の乗る旗艦まで、容赦なく撃破した。
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