因縁

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榎本『それは難しい事だ。彼らは戊辰戦争の恨みを持っている。薩摩と手を組むか…』 桐野『榎本さぁ。無理を承知で頼みもうす。新しい日本の為に!』 榎本は困っていた。 薩摩と手を組めば政府を潰すことができるかもしれない。 しかし、余程の良い条件がない限り手を組むことはないだろう。 と榎本は考えていた。 春彦『旧幕府の人達に会わしてもらえないですか?説得させてください。』 榎本『そこまで言うなら…』 榎本は承諾し、翌日三人は会津へ向かった。 会津に着いた春彦達を待っていたのは旧幕府軍の隊長らであった。 事前に榎本が会津に召集をかけていたのだ。 春彦達は目の前の彼らから殺気を感じていた。 しかし、彼らは深々と頭を下げた。 敵同士、勝者、敗者でも礼を尽くす。 凜とした態度に春彦は武士道を感じた。
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