1人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
たった一つの欠片
紡いで来た筈のパズル
外枠は
何があるかはわからないまだまだ
ピースをはめている
でも
そこに
外れた部分に
合うものは存在しない
たった一つの為に
私達の世界が崩壊する
一つの欠片を軸に
壊れていく
今は無き混沌の空間
牙と翼と瞳が映える
藍の鍵を差し込んで
扉を開けたのはいつの日か
果たされなかった約束
見かけぬその色に惹かれ欲しくて手を伸ばした
結局独りは寂しくて
時には世界を抱え
知られぬ時を過ごした
ズタズタに引き裂かれながら
欠片としての役割を果たす
時は過ぎ去る
変わらない想い
変えれない想い
歩みを止めて
振り返る
泣いて笑って
憎んで褒めて
全てを取り巻く世界が一つ
いつの日か壊れ始めた
誰が望むとも無く
流した涙
裂いた白肌
啜った鮮血
末路が同じなら
分かっていたなら
歩まなかった
必然じゃない
覆したい
亀裂が入っても
無慈悲にガラスに映る
幾重にも重なって
起きればそこには無音の空間
耐えきれない
冷たい
こうしてまた一つ欠片が外れる
そのうち真ん中に穴が開き、新しい欠片を中心に
絵が描かれる
黒き鎖が擦れる
呼び戻されて
何故私はここにいる?
最初のコメントを投稿しよう!