波紋

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胸に秘めた強い叫び 揺れる波紋と 響いて消える 夕陽射した水面に写す沈んだ姿 流るる音色 届かずに 急かす暮らしが掻き消す薫り 涙零して 思い出す事 帰り道には疲れに飲まれ やがて落とした記憶を望み 星へ願う 身は心の痛み隠し 隠るる炎 冷たきままに いつかの笑み その瞳も輝き失う程に 胸に誇りを 枯れる前に 瞳に愛を 消えぬ間に 暖かな幸を手に 君が癒えるよに 癒えるよに… 古き学び屋 幼い記憶 辿る旅路へ向かうとすれば 出会う喜び 別るる痛み 真昼のうちに抱いた慕情 芯にあり 送るように歌を歌い 捧ぐ想い感じたまえと 今に遺す 変わらぬまま 集いし皆が手伸ばし 胸に誇りを 枯れる前に 瞳に愛を 消えぬ間に 暖かな幸を手に 君が癒えるまで 癒えるまで… 夢に虹を架け 微笑み結んで 柔らかな風を 愛しい人の場所へ ほら 照らす月に涙浮かべ 雲に掠われぬよう 影に潜む悲しき手に引きずり込まれぬよう 胸に誇りを 枯れる前に 瞳に愛を 消えぬ間に 暖かな幸を手に 君が癒えるよに 癒えるよに… 陽は世を奏で 月は音を飾りて 海は幸映し 君は音を鳴らし 泣ける喜びに浸り 笑う幸祝いて 明日へ芽をつけ ただ真っ直ぐに ただ真っ直ぐに… 求むは君が笑み それのみ
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