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夏休みに入り、毎日暇を持て余していた。それでも夜になると親に見つからないようにこっそりと電話線を抜くと自室へ持ち込む。部屋についてる電話線へ繋げると電話をかける毎日だった。毎日電話、当然すごい請求金額になりあっけなく親にバレてたんまり説教。そして縛られた生活を虐げられた。それでも唯一の楽しみだった電話は止めることなく、掛けてもらうことにして何とかしていた。
そんなある日、琴歩が荻原と会話が弾み朝まで電話していたと聞くと悔しくなり更に記録更新などとくだらない事をしていた。だが、その日は覚悟を決めて告白しようと電話をした。何気ないいつもの会話。でも緊張する。
「あのさ…」
「ん?」
「好きって言ったらどうする?」
「どうするって…?…考えるかな?」
「じゃぁ…考えて」
「え?」
「考えて…下さい」
「…わかった」
あまりの恥ずかしさにそのまま電話を切った。
どうしよう…本当に言っちゃった…
でも友達のままなんて…、
友達のままでもそばにいたかったのに。自分から壊したんだ。
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