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「‥‥茜‥‥‥ごめん‥‥」
そう呟いて、背を向けて歩いて行く彼の背中を見送っていた。
季節は10月
彼氏からの突然の電話で呼び出され、私の家の近くにある、滑り台とブランコしかない小さな公園に呼び出された。
『小春日和だね』
そう話し掛けながらブランコに腰を下ろした瞬間、私の前に立ったままの彼から切り出された突然の別れ話。
理由は分かっている。
悪いのは私の方‥‥‥
風が吹く度に邪魔な髪を腕にあった輪ゴムで一つに纏めながら、見えなくなるまで大好きだった背中を見つめていた。
「ありがとう啓太‥‥‥バイバイ‥‥」
24歳になったばかりの秋に、私はまた独りになった。
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