第七章 VSチカゲ!最悪の序曲?

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「すべてが……マスターのせい……」 アーシャは白い目をイザナに向けた。 この王都での出来事を思い出してみる。 最悪な思い出しかなかった。 「マスターと出会ったことがわたくしの運のつき」 アーシャは天を仰ぎ、なげく。 「まあ、まあ。そう落ち込まなくても」 「誰のせいで――」 アーシャが声をあげる。 と。 声なき咆哮が聞こえた。黒い獣【影獣】(えいじゅう)の一体が、屋根を蹴り、イザナに向かう。 イザナはそちらに身体を向けると、軽くきり伏せた。 さきほどの【女】と同じで絶叫もなく消える。
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