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「影の紋章使いチカゲか」
「マスター?お知り合いですか?」
「ん……知っている。影の紋章魔術師チカゲ。彼女には二つ名みたいな名前がある」
「それは?」
「【ストーカー女】」
「……誰が……ストーカー女……?」
聞こえてきた声は、イザナのすぐ後ろから。
アーシャははっ!として後ろを見た。
イザナの影に身体半分うめた少女の姿がある。
「久しぶり、チカゲ」
驚くそぶりすら見せずに、イザナは軽く手をあげて挨拶する。
「ん……久しぶり……」
チカゲも手をあげて挨拶をした。
まったく緊張感のないやりとり。
(マスター、挨拶をしている場合じゃないと思いますが?)
(お……そうだった)
イザナは頷くと、しゃがみこんでチカゲと目線をあわせた。
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