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イザナは弾くことをやめ、横に飛んだ。あれに接触したら瞬時に爆発することに気づいたからだ。
身をひねって、やり過ごす。
しかし。
「……逃がさない……」
チカゲの小さな呟き。
炎弾丸が空中で方向を変え、イザナの背中に向けて追撃する。
イザナが屋根の家を走りまわるが。
―逃げることができなかった。
「しつこいな。チカゲに似合わず」
イザナは舌打ちして炎の弾丸をかわす。
「アーシャ。あれ、打ち落としてくれない?」
イザナの頼みに、
「あたり一面炎の海にしてよろしいなら」
アーシャはにこやかに言う。
「却下。なんで君はそう物騒なことしか言えないかな」
イザナはため息をした。
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