ぷろろ~ぐ

4/13
前へ
/285ページ
次へ
――紋章。 それはここ紋章の王国に誕生した者に宿る力の証だった。 紋章は身体のどこかに刻まれ、力を発動するときに浮かび上がる。 紋章の属性は人それぞれだった。 かつて存在していた『魔法』の一つで、『力』を欲した人間種族は『神』と交わることによって紋章の力……紋章魔術を手に入れたといわれている。 だから、紋章の王国に住む者たちは自分たちは神に選ばれた一族だと勘違いしている者もいた。 紋章の王国の中でも少年の家系は名門中の名門だった。 イザナス=ラグナス。 それが少年の父親の名前である。 ラグナス家は誰もが知っている上級紋章魔術師の家系であった。
/285ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25890人が本棚に入れています
本棚に追加