第四章 白狐爆発寸前!動き出す姫!?

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「あれは俺が父さんの実の息子だから気に入らないんだ」 イザナスの実の息子はイザナだけだった。 イザナには多くのキョウダイがいるが、みんな血はつながっていなかった。 「その方のせいでわたくしたちはここにいると?」 「まあ、そういうこと」 「なるほど……」 と、アーシャは頷いて、 「では、その方を殺しましょう」 あっさりそんなことを口にする。 「まあ、君なら簡単に殺せそうだけど、他国で騒ぎもまずいだろう」 「確かに」 アーシャは頭を縦に動かすのを見ながら、イザナは立ち上がった。 「マスター……?」 鉄格子に向かうイザナの背中をアーシャは眺める。 「僕もここにいるのも飽きてきた」 イザナは鉄格子に触れながら言う。
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