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「あれは俺が父さんの実の息子だから気に入らないんだ」
イザナスの実の息子はイザナだけだった。
イザナには多くのキョウダイがいるが、みんな血はつながっていなかった。
「その方のせいでわたくしたちはここにいると?」
「まあ、そういうこと」
「なるほど……」
と、アーシャは頷いて、
「では、その方を殺しましょう」
あっさりそんなことを口にする。
「まあ、君なら簡単に殺せそうだけど、他国で騒ぎもまずいだろう」
「確かに」
アーシャは頭を縦に動かすのを見ながら、イザナは立ち上がった。
「マスター……?」
鉄格子に向かうイザナの背中をアーシャは眺める。
「僕もここにいるのも飽きてきた」
イザナは鉄格子に触れながら言う。
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