ぷろろ~ぐ

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「くっ……!」 少年は押し殺した声をもらして立ち上がった。 身体中が悲鳴をあげているようだった。骨が軋む音が聞こえる。 全身に激しい痛みが走り抜け、壁に背中をあずけてないと倒れそうだった。 あまりの痛さに、意識がもっていかれそうになる。 「誰が気絶していいと言った?」 イザナスは無慈悲な言葉を息子に投げかけた。 「さっさと訓練に戻れ」 少年は首を横に振った。 「俺の言うことが聞こえないのか?」 ……当主の命令は絶対。 だが、少年は首を横に振り続けた。
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