第四章 白狐爆発寸前!動き出す姫!?

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「さっさとここから逃げようか」 魔力封じが施された場所だというのに、イザナは世間話でもするように言った。 「君になら簡単なことだらう?【紅姫】(べにひめ)様?」 アーシャは小さく頷いて、 「それでは脱獄になりますが?」 「そうだね。でも、ここにいるよりマシだ」 イザナにアーシャは微笑んだ。 「そうですわね。それから……」 アーシャはイザナの目を見る。 「わたくしのことをそう呼ばないでくださいな」 そう呟くアーシャはどこか悲しげであった。 イザナは頷いて、 「わかった。じゃあ、よろしく頼むね。【焔牙】(フレイズファング)アーシャ殿」 アーシャはイザナの横に並ぶと、鉄格子の前に立った――。 .
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