第四章 白狐爆発寸前!動き出す姫!?

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姉は姫に甘んじるようなタイプではなかった。 すすんで戦場に赴こうとする。 そのときにハラハラするのはまわりの者だった。 姉は紋章が使えない……使わないかわりに、剣術の訓練を主にやっていた。 エルマたちの父親は紋章魔術が苦手で、剣術にのめり込んでいたから、姉は父親のもと訓練していた。 「エルマ、なにを隠しているか話してください」 エルマが観念して話そうかどうしようか迷っていると、 「――エルマ様!」 一人の少女が門のほうから駆けてくる。 エルマの知っている少女だった。エルマの護衛紋章魔術師の少女だ。 少女はなにやら慌てているふうであった。 「どうしたの?」 エルマは姉に剣を突き付けられたまま、少女に聞いた。 少女の登場に姉の凛とした雰囲気が和らいだのに気づき、ホッとする。
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