第五章 ついに脱出!しかしすぐに闇の中に。

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『アーシャ、それはどういうことだ?』 『言葉の通りですわ。マスターはこの国に来る途中、何人の女に絡まれたことか』 アーシャは小さく息を吐き出した。 『そして毎回、恨まれていましたわよね?』 『恨まれたかどうかしらないけど、しつこく追い掛けてきた子もいたな』 呟くイザナの前髪を炎の刃がかくめる。 「いい加減におとなしくしなさい!」 エルマな動きが、変化した。円の動きに。 エルマは左足を軸に回転し、回し蹴りをイザナに放った。 イザナは……。 エルマの右足に軽く触れるようにして、自ら後ろに跳んだ。 「きゃん……!?」 イザナに右足をおされたかとでバランスを崩すエルマ。尻もちをついた。
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